ビジネスマナーの基本

  •  
  •  
  •  

8. いざという時に使えるフレーズ

人にお願いをする場合、その内容によっては頼みづらいこともあります。なにか答えにくいことを聞かれた時に、すぐに返事ができないようなことは、日常的によくあるシーンですね。

その時の状況に応じて、臨機応変に対応ができるように、さりげない言葉でスムーズに答えられるようになれば、ビジネスでのコミュニケーションはもちろん、プライベートシーンでも会話が上手になります。

今回はいざという時に使えるフレーズを、ありがちなシチュエーションとともに紹介します。

CDや本を貸していて、なかなか返してもらえない場合
→「この間貸した本もう読んでみた?」

CDや本を人に貸していて、時間がある程度経過すると、借りた人がそのことをすっかり忘れている場合があります。相手が忘れている場合は「そういえば、この間貸した本もう読んでみた?」と貸した物について、話しかけてみると良いでしょう。相手が本を借りていることを思い出して、貸した物を返してもらえるきっかけになるはずです。

しかし、何度か話しかけても、貸した物がまったく返ってこない場合は、前置きをしてフォローしつつも返してほしいことをきちんと伝えましょう。「この間貸した本、とくに急いでないつもりだったけど、中身を確認しないといけなくて。本をいったん返してもらっていい?」と伝えるのも良いですね。

実際は、そのようなことはなくても、「急にその本が必要になった」というニュアンスが相手に伝わります。

先輩の家で出された料理が口に合わず、食べきれない場合
→「お昼ご飯を食べる時間が遅くなったうえに、ボリュームたっぷりの丼物を食べてしまって…」

先輩の家で出された料理が口に合わないものの、なんらかの感想を伝えないと気まずい雰囲気。ストレートに言うのはNGなので、ディナーであれば、「すみません。せっかくごちそうしていただいたのに」と一言前置きをして、「今日は、お昼ご飯を食べる時間が遅くなったうえに、ボリュームたっぷりの丼物を食べてしまって…」と、おなかがいっぱいな様子を伝えると良いでしょう。今は満腹の状態であることを強調して伝えると、全部はたべきれないことが伝わります。

出された食事について、どのような味なのか感想を求められた場合は、料理が口に合わないことをストレートに伝えるのはタブーです。
「先輩がご出身の●●地方では、このような味なのですね」といった感じで、料理の味をおいしい、まずい、薄い、塩辛いといった表現は使わないのが無難です。

食べ物が合わないのに、「とてもおいしいです。」とお世辞を言うのも不自然ですから、適度に話題をそらしてうまくかわすことも、時には必要かのかもしれませんね。

友人から深刻な悩み相談を受けている最中に、急にトイレに行きたくなった場合
→「ちょっとだけ待ってね。あとでまた落ち着いて話を聞くから」

マンツーマンで悩み相談を受けている時は、なかなかトイレで席を外しにくいこともあります。とはいっても、トイレに行きたいのに我慢するのも不自然です。そんな時は、「ちょっとだけ待ってね。あとでまた落ち着いて話を聞くから」と、席を立ちながら伝えると良いでしょう。

複数の人と悩み相談を聞いている時は、「トイレに行ってる間も話を続けてね。また後で必ず話しを聞かせてね」と伝えておけば、相談しやすい雰囲気や誠実さがきちんと相手に伝わります。

体調が良いのに「顔色が悪くない?」と聞かれた場合
→「やっぱりそう見えます?実は体が弱いんですよ~。な~んてね(笑)」

相手は自分のことを気遣ってくれていることはわかりますが、あまり深刻に受け止めないほうが良いですね。若い女性は、このような何気ない一言でも、ショックを受けることもあります。

ただ、相手は悪気で言っているのではなく、心配して言っているので、「ああ、そう?」と無愛想に答えたり「そんなことないよ」とムキになって答えるのは不自然。「やっぱりそう見えてます?実は体が弱いんですよ~。な~んてね(笑)」と、笑にもっていくくらいが最適。

現代社会はストレス社会と呼ばれているほどですから、素直に「ちょっと最近疲れていて」と素直に答えて話しを合わせても良いですね。
相手が自分のことを気遣っていることを察知した上で、丁寧に受け答えすることでコミュニケーションがよりスムーズになります。

周囲の人が仕事をしている中、自分だけ先に帰る場合
→上司に「本日は失礼してよろしいでしょうか?」と伺いをたてる。近くにいる人に小さな声で「お先に失礼します」。

周囲の人が黙々と仕事をしている時に返りたくても帰りづらい状況ですが、「お先に失礼しまーす」と大声で言うのはやめましょう。どんなに小さなことでも、周囲の人からうらやましいと思われるような場合、できるだけ目立たないように、そして遠慮がちに慎重に行動すること。

目立たないように帰るとはいっても、無言で黙って帰るのではなく、上司がいれば「本日は失礼してよろしいでしょうか?」と小声で伝えて、了承を得てから帰るのが社内でのビジネスマナーです。

近くにいる人に小さな声で「お先に失礼します」と伝えてから、あまり目立たないようにその場を離れることです。返る時に、周りから注目されるような大声で話すのはタブーです。

取引先から送られてくる書類に、いつも自分の名前が間違えて書かれている場合
→「漢字の変換の間違いなのかもしれませんが…」「こちらの説明不足かもしれませんが…」

仕事上での支障はない程度の書類であっても、名前を間違えられるとあまり気分が良くないものです。

名前の間違いをそのままにしていると、重要な仕事を契約する場合、別の人と契約したことになるといったようなケースも想定されます。ただし、名前の間違いについて相手に伝える時に「名前が間違っているので訂正して下さい」とストレートに伝えるはNG。

「漢字の変換の間違いなのかもしれませんが…」または「こちらの説明不足かもしれませんが…」と前置きをして、相手のミスではなく他に原因があったかのように相手をフォローしましょう。

そして「機会がある時で結構ですので、(名前を)変えていただけますでしょうか」とさりげなく伝えておくと良いですね。
その後は「間違えられることが多いんです」と一言添えると、雰囲気が和やかになります。

満員電車の中で足を踏まれて、すごく謝られた場合
→「よくあることですから」と笑顔で。

相手が故意にしたことではないのに真剣に謝罪されると、かえって周囲の視線が気になってしまうものです。足を踏まれても、とくに痛くなければ「よくあることですから、あまり気にしないで下さい」とにこやかにさらっとかわしましょう。

ただし、男性が女性の足を踏んだ場合、これをきっかけにお付き合いしたいと下心のある人もいるかもしれないので、注意が必要です。しつこい場合は、クールな態度で「はい」と答える程度にして、その後は顔を背けてもよいでしょう。

あまり親しくない人とエレベーター内に2人きりの時にお腹がなってしまった場合
→「私、よくお腹がなってしまうんですよね(笑)」もしくは「失礼」。無言でもOK。

2人きりでエレベーターに乗っている時にお腹がなってしまうと、恥ずかしく思うこともあります。そんな時は「私、よくお腹がなってしまうんですよね(笑)」と話しかけても良いでしょう。

会社のエレベーターで乗り合わせることが多く、顔は知っているけどとくに親しく話すことはない程度の人なら、「失礼」と小さな声で言っても良いでしょう。まったく面識のない人なら、とくに何も言う必要はありません。

おなかの音は、本人にとっては大きな音に聞こえていても、周囲の人はそんなに大きく感じることなく、それほど気にしないものです。

挨拶代わりに友人に「最近、彼とはどんな感じ?」と聞いたら「別れてしまった」と言われた場合
→はっきりと意思表示はせず「ふーん…」や「そうなんだぁ…」と相づちを。
はっきりと意思表示をする必要はありません。「ふーん…」「そうなんだぁ…」と相づちを打つ程度にしましょう。

相手がそのことについて、話したいことがあれば、こちらが何も聞かなくても話すものです。相手がなにも話したがらないのに、こちらからなぐさめる言葉をかけても、かえって逆効果になることもあります。

挨拶代わりに、彼とのお付き合いについてあからさまに聞くのは、相手の心を傷つけることもあります。久しぶりに会った場合には、話題に気を付けましょう。「親しき仲にも礼儀あり」これを肝に銘じて。

親友の誕生日を翌日に思い出した場合
→「誕生日、昨日だったよね!ごめんね」

親友の誕生日が過ぎた後に思い出した場合は「誕生日、昨日だったよね。ごめんね」と素直に相手に謝りましょう。誕生日にお祝いの言葉を伝えられなかったこと、そして遅れてしまったけど誕生日のことを忘れてはいなかったことも、きちんと伝えましょう。

仕事が忙しくてついうっかり忘れていたことや、なにか他に理由があった場合も、そのことまで正直に伝える必要はありません。

親しい間柄であれば、忘れていたことを正直に伝えたほうが、その場が和やかになることもあります。「誕生日、忘れていてごめんね。でも思い出しただけでも偉いよね?」など、冗談っぽく伝えるのも良いですね。もちろん、お祝いの言葉を伝えるのに遅れてしまったことについては、きちんと謝ってからお祝いをしましょう。

太っている知人から「細くていいね」と何度もしつこく言われた場合
→「細いだけでグラマーではないから、あまり魅力を感じないってよく言われるんです」

体型が細いことを素直にほめている場合もありますが、自分の良いところにも気づいてほしいという気持ちが言葉として表れることもあります。どのような状況で言っているのか、相手の気持ちや状況を見極めてから答えましょう。

その知人と親しくお付き合いをしたいと思っているなら「細いだけでグラマーではないから、あまり魅力を感じないってよく言われるんです」と伝えるのも良いですね。親しい相手でなければ、「そうなんです」と素直に認めてしまっても。相手の言葉に一喜一憂せず、大らかに構えることも大切です。

メニュー

AD

▲ PAGE TOP 

Copyright ビジネスマナーの基本 All Rights Reserved.