ビジネスマナーの基本

2.敬語を身につける

敬語を身につける事は、ビジネスシーンでは使いこなしたいものの1つです。使いこなす為には、といかく実践あるのみです。目上の方とうまくコミュニケーションをとる為にも、新社会人としては、身につけておきたいものです。

◆敬語の使い方

敬語は、意識しすぎると丁寧になりすぎて、二重に敬語を使ってしまう事になってしまいがちです。まず、敬語は、尊敬語、謙譲語、丁寧語という3つの種類に分類する事ができる事を覚えておいてください。尊敬語、謙譲語、丁寧語についてご紹介します。

尊敬語

目上の人の行動に対して使う表現です。使う対象は、取引先の方、社内の上司、先輩などがあたります。例えば、「話した」を尊敬語で表現すると「話されました」または「お話になりました」という風になります。

【尊敬語の使い方】
目上の方の行動に対して使う表現ですので、動詞に対して「れる」、「られる」などの言葉を付け加える事で用います。また、動詞に「お」、「ご」を使用する場合は、「れる」、「られる」は使用しません。
例)「課長が話す。」→「課長が話される。」、「課長がお話してくださる。」

謙譲語

自分の行動に対してへりくだって使う表現です。使う対象は、自分、自分の家族などがあたります。「話した」を謙譲語で表現すると「申し上げました」になります。

【謙譲語の使い方】
例)「私が話す。」→「私が申し上げます。」

丁寧語

上下関係に関係なく使う表現です。丁寧な表現を使う事で相手への敬意を表します。

【丁寧語の使い方】
「です。」や「ます。」、名詞に「お」や「ご」を付けるといった表現です。
「お」と「ご」の使い方についてご紹介します。「お」と「ご」は、名詞の頭につけて使用します。「お」は、訓読みを用いる名詞に、「ご」は、音読みを用いる名詞に使用します。「お」を付ける名詞には、電話、酒、手伝い、時間、車などがあります。「ご」を付ける名詞には、伝言、在宅、返事、登録、心配などがあります。「お」と「ご」は、丁寧な言葉を使おうとすると、名詞の頭につけてしまいがちな言葉ですが、どんな名詞に付けても良いという事ではありませんので、ご注意ください。自然現象、公共物などに使用する事はありません。

最後に、より丁寧に聞こえる話し方の例をご紹介します。

・「分かりました。」→「かしこまりました。」
・「(食事を)頂きます。」→「ごちそうになります。」

【会話でのタブー】
敬語を身につけるだけでなく、会話でのタブーを知っておく必要があります。例えば、初対面の方にプライベートに立入るような質問をする事は、タブーだと思ってください。個人の主義や宗教についての話題は、相手が話題にしない限りは、自分の方から踏み込まないでおくべき事だといえます。

【尊敬語、謙譲語の表現】
尊敬語と謙譲語の使い分ける事は、敬語を身につける上で重要です。尊敬語、謙譲語としての表現を下表にまとめていますので、参考にしてください。

【相手、自分の表現】
相手と自分を表す言葉を下表にまとめていますので、参考にしてください。

【誤った敬語の使い方】

・対象を間違う
敬語に慣れていない内は、対象を間違えて用いてしまう間違いが多いようです。間違いやすい表現について、いくつかご紹介します。

・「お世話様です。」「ご苦労様です。」
ねぎらいの言葉として目下の人に使う言葉です。目上の方に使う言葉ではありません。

「お疲れ様です」
ねぎらいの言葉ですが、こちらは目上の方にも使用されている傾向にあります。

物に対して敬語を使う必要はありません。例えば、相手の持ち物などを褒める場合「すてきなバッグでいらっしゃいますね。」という表現は誤りです。「すてきなバッグですね。」で大丈夫です。

・「お話ししてください。」…誤りが無いようですが、「して」は命令を意味する表現ですので、「お話しください。」が正しい表現です。また、「ください。」には、「してほしい。」の意味が含まれていますので、してほしいという気持ちは、それだけで伝わります。

・「(私は)お仕事をします。」…自分に対して「お」や「ご」を用いると幼い印象になってしまいます。言葉を丁寧にしようとして「お」や「ご」を用いる事が逆効果になる場合もあります。「(私は)仕事をします。」が正しい表現になります。

【ビジネスシーンで用いる敬語】
ビジネスシーンで良く用いられる表現について、ご紹介します。丸ごと暗記しておく事をお奨めします。

◆話しかける
お忙しいところ失礼いたします。」「今、お時間よろしいでしょうか。」…話しかける時は、相手の都合に配慮している気持ちを伝えた上で、話し掛ける事を心がけてください。

◆意見を聞く
いかがでしょうか。」…上司または目上の人に提案がある時に用います。
いかがなさいますか。」…上司または目上の人の要望を確認する時に用います。
いかがいたしますか。」…上司または目上の人に、自分がどうすればよいか相談する時に用います。

◆電話の応対
お世話になっております。」…あいさつの次に使用する言葉としてよく用いられます。
少々お待ちください。」…取り次ぐ際に、相手待ってもらう事を告げる時に用います。
あいにく席を外しております。」…「いません」と直接的な表現は避けます。

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