ビジネスマナーの体験談

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21.学生と社会人の違いを理解してほしい(総務経理)

私は35歳、会社員です。職種は総務経理です。在職期間は、6年です。私は、今まで新入社員を毎年何人もみてきました。そのほとんどが大きく2種類にわけられます。そんな経験から、新入社員となり、初めて社会人になる人に学生であることと社会人になることの違いを理解してほしいと思います。

会社はサークルの延長ではない!敬語も正しく使って

まず、私が今まで出会った新入社員で一番多いタイプが、会社をサークルと勘違いしている人です。会社の先輩は、サークルの先輩ではありません。サークルの先輩は、仲良くなれば自分に有利に働いてくれたのかもしれません。

しかし、社会人は違います。一人一人が独立して仕事をこなさなければならないのです。サークルと会社の大きな違いは、責任があることです。会社は仲良しクラブではないのです。入社後に、先輩や同期と仲良くなることを一番に考えている人がとても多いのです。

まず、そういう人は、言葉遣いでわかります。先輩に対して話をするとき、男性であれば語尾に「っす」をつければ敬語だと思っているのです。確かに、「っす」をつけると親しみを感じますが、同時に馬鹿にされた印象も受けるのです。時と場合に応じた、きちんとした言葉で話をすることは、社会人の常識なのです。

歓迎会も仕事の一環と心得て。涙を流すと精神的に弱いと思われる

次に多いタイプが、学生気分が抜けない甘えん坊タイプです。新入社員の中には、社会人になって初めて一人暮らしを始める人も多くいました。初めての東京で心細い様子でした。新入社員が配属されると、歓迎会をやってもらう機会があります。甘えん坊タイプの人は、さきほど話した仲良しサークルタイプの人とは異なり、言葉遣いや態度はしっかりできている人が多いです。

逆に、丁寧すぎる人もたくさんいます。歓迎会では、職場での雰囲気とは異なり、先輩もとても優しく、砕けた雰囲気で行われることが多いのです。そんな雰囲気にリラックスするのか、安心するのか、甘えん坊タイプの人は歓迎会の場で泣き出すのです。歓迎会の場といっても、先輩や上司は仕事の一環としてつきあっていることが多いのです。

学生のように、飲み会だから何でもいいわけではありません。初めての一人暮らしの緊張からほっと安心する気持ちもわかりますが、上司は「かわいそうに」とみてはくれないのです。会社の人たちの前で、さみしかったよと泣き出すということは、精神的に弱い人間なのではないかと心配になります。会社での飲み会は、仕事の続きと認識しておくことも、社会人の常識なのです。

今まで新入社員をたくさんみてきましたが、入社後数年で昇進していく人には、共通点があります。まず、先輩や上司にかわいがられます。そして、どんなときでも会社の人たちと一緒の時は仕事中と認識していることです。私がみてきた新入社員で一番早く昇進していった男性は、明らかに要領がいい人でした。歓迎会の時から自分を売り込むために、先輩や上司をおだてていました。私から見たら、ペコペコおべっかを使える嫌なタイプに見えていたのですが、上司や先輩には状況を理解し、あからさまなほどに、立てなければならない立場の人を立てることができる人だったのです。

とくに営業では、お客様を何かのように奉る技術が必要なのです。彼は、その技術を先輩から習わなくてもすでに身に着けていたのです。一方、歓迎会で泣いていた彼は入社後まもなく辞めていきました。ストレスが原因だったのか、休みがちになり、ある日突然診断書を提出して辞めていきました。辞める前の数日は、会社を欠勤していましたが、欠勤の連絡もなぜか彼のお母さまから電話がありました。会社を休む時は、社会人であれば本人が電話をしてくるべきです。会社は学校ではありません。

最近は、採用通知を本人とご両親にする会社もあると聞きます。しかし、会社と学校は違うということは、いつの時代になっても変わらないことなのではないでしょうか。

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