ビジネスマナーの体験談

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11.強い精神力・自分の不得意分野も理解して(保育士)

私は現在33歳で、幼稚園の保育士をしています。 私は短大を卒業後、二十歳で現在の職に就きました。33歳までに結婚、出産を経験し、途中2、3年はブランク期間があるものの、この業界には10年くらい就いており、ベテランの枠になっています。

多岐にわたる業務が現実。まずは粘り強い精神力を持って

現在は幼稚園教諭として勤めていますが、私より職場経験も少ない保育士が殆ど。私は「主任」の立場となって、後輩保育士や新入保育士の教育、指導をする立場にあります。 保育士という仕事は、いくら大学や短大で勉強してきても、幼稚園や保育園という「現場」で実際に仕事してみないと分からないことが沢山あります。 何故なら仕事の相手は園児たちなのですから、その子その子で全て性格も違うし、対応の仕方も変わってくるのです。

おまけに、保育士は給料が低いわりに仕事量は多岐にわたっており、自宅に持ち帰って仕事をしなければならないこともあります。当然、超過勤務手当なんてつきません。

私が新米だったころから、保育士の給料面は何ら改善されておらず、どこの園でも安月給で仕事をしないといけないし、おまけに父兄の中にはモンスターペアレントのような方もいますから、まさに園児たちだけを対応するのが仕事ではないのです。そんな現場の実態については、当然大学や短大で学ぶことはできません。 これだけの仕事量がある現場の現実を知らずして入る新米保育士には、まず現実というものを知ってもらわないといけないわけです。

私が主任になってから、新米保育士が入ってきたときは、必ず仕事量がどれだけあるのかを伝えています。脅しているとかではなく、現実を知り、現場の大変さを理解してもらうためです。 園を運営するのは、保育士一人一人の働きにかかっているのですから、保育士がチーム一丸となって園時を保育していかないといけません。

当然、現実を知ってすぐ挫折してしまう保育士も少なくありません。 ですが挫折をしないで粘り強くこの仕事に向き合う気持ちがある方もいるのです。新米保育士にまず求めるのは、その粘り強い精神力です。
単純に子供が好きだから保育士になった、ピアノが得意で、活用できる仕事に就きたかった、そんな理由でこの業界に飛び込んできてもいいのです。
問題は、そこから更に「保育士として」働き続けていきたいかという気持ちなのです。

自分の得意・不得意分野を認識して。不得意分野はみんなでカバー

次に私が新米保育士に心掛けていることは、「何が得意分野で、何が苦手なのか」をはっきり明示するように指導しています。
時として新米保育士は「何でも経験してやらないといけない」と思い込み、苦手な分野を上司に相談しようとしない人も多いのです。

しかし、保育士の仕事は工作、ピアノを始め、色んな分野をこなさないといけない職種。
保育士が仮にピアノが苦手であまり弾けないとすれば、その保育士が担当するクラスの園児は「音楽」に関してはあまり保育ができないわけで、クラス単位でばらつきが生じてしまうことになってしまいます。

勿論、主任としてはクラスの担任を受け持つ保育士を複数にして、ピアノが苦手な保育士と、得意な保育士を振り分けるようにしたりして、采配しているわけですから、苦手な分野と得意な分野をはっきり面接のときにでも伝えてほしいのです。

そういう意味からも、新米保育士には、「何が自分の得意分野で、何が苦手分野なのか」ということを理解してから、保育士の業界に就いてほしいというのが、一番求めることだと思っています。お互いの苦手分野をカバーしあいながら、保育士の仕事をしていくことが出来れば、自然と周囲の先輩保育士も、新米保育士を育てようという環境になるわけです。

保育士は「園児からのお手本」とか、「園児のあこがれ」でもあるのです。その保育士が「苦手なことがある」というのは、子供たちの中では少し理解しがたいことなのです。 園児の期待を背負い、保育士としてしっかり園児と向き合うためにも、チーム一丸となるべく、まずは「自分を理解して」もらうことを期待しています。

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