ビジネスマナーよくある失敗談

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お客様のしぐさでお茶出しにもマナーがあると気づいた

40歳会社員です。個人事務所で秘書兼事務の仕事をしています。

ちょうど5年程前、それまで秘書の仕事をしていた方が退職をし、特に仕事も忙しくなかったので秘書の補充をせずに私が秘書兼事務として働くことになりました。

ふとした事がきっかけでお茶の出し方にもビジネスマナーがあることを知る

それまでは大きな施設で接客業をしており、秘書業務の経験も当然なかったため、私は基本的なビジネスマナーを何も知らない状態でしたが、所長が細かいことを気にしない性格だったので特に指摘されることもなく、秘書としての仕事はある意味適当にこなしていました。

そんな中、私が失敗したマナーはお茶の出し方です。どちらかというと事務としての業務のほうが比重が大きいため、秘書として接客をしたりするのは来客があったらお茶を出すことくらいでしたが、そのお茶出しについてマナー違反をしていたのです。

お茶の出し方などは基本中の基本だとは思うのですが、マナーの知識は私にはなく、その時々で出しやすいようにお茶を出していました。実際には、机の設置上、お客様の左側の方がお茶を出しやすかったため、お客様の左側からお茶を出すことがほとんどでした。

ある時期、頻繁に相談にいらっしゃるご高齢のお客様がおり、その方にお茶を出すたびに必ずご自分で右側にお茶を移動されるので、能天気な私はインターネットで「お茶の位置 右利き 癖」といったような内容で昼休みに検索をしました。今思うと恥ずかしいのですが、その方の癖か何かかと思い、右利きだからかな、とか本当にその程度の安易な発想で、暇つぶしに検索をしたのです。

そうすると、「お茶の出し方」の質問やビジネスマナーについてのページがたくさん出てきて、それらを読み、ハッとしました。

そうです、お茶はお客様の右側からお客様の右側の位置に出すのがマナーだったのです。基本はお客様の右側にお茶を出し、もし資料が出ていたり支障があって無理な場合は「こちらから失礼いたします」と声をかけたりして左側に出すことが必要だったのです。

あのいつも右側にお茶を移していたお客様は、マナーに厳しい、あるいはそういったマナーをきちんとされている方で、ただ正しい位置に移動させただけではなく、もしかしたらマナーがなっていない私に指摘する意味もこめて、お茶を出してすぐに私が見ている前で右側に移していたのかもしれません。

マナーを知らずその時々でお茶をだしてしたことを反省

お茶の出す位置の他にも、上座の位置もあいまいな記憶しかなかったため、それこそ出しやすい場所に座っているところからお茶を出していました。

来客室が狭く、上座の後ろにまわることが面倒であったため、上座のお客様の前からお茶を左側に出していたことも多々ありました。しかしながら、当然上座からお茶を出さないといけないですし、茶碗の絵柄がお客様の正面になるように向けてお出しすることもマナーであることを知りました。

今まで多くのお客様にお茶を出してきましたが、そのうち何人のお客様が私のお茶出しをみて「マナーのなっていない社会人だ」と思っただろうかと思うと、いい歳をしてマナーの基本もなっていなかった自分がとても恥ずかしく思えます。

恐らく、マナーをご存知の方が私のような接客をされたら、私だけではなく会社自体に良い印象を抱かないだろうとも思います。それまでは笑顔でお客様と接していれば何とかなるだろう程度の気持ちで適当にしていましたが、どんなお客様にも気持ちよく過ごしていただけるよう、特に私の職場は相談というかたちでいらっしゃる方が多いので、少しでもリラックスしていただけるよう、マナーができていないことで僅かでもストレスを感じられることのないよう、たとえお茶出しという小さな作業でもマナーをきちんとしようと今は気を付けています。

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