隠れブラック企業に転職しないためには？

ブラック企業という言葉を耳にすることはあっても、隠れブラック企業という言葉を耳にした人はそれほど多くはないようです。

隠れホワイト企業や隠れ優良企業という言葉がありますが、ブラック企業にも隠れブラック企業が存在しているようです。

万が一、隠れブラック企業とは知らずに転職した場合、ほぼ毎日のように深夜まで残業が続き、休日出勤をさせられることがあります。


それを避けるためには、事前に労働環境を徹底的に調べておく必要があります。


ブラック企業であれば、口コミやインターネットで情報収集がある程度できますが、隠れブラック企業は一般社会ではホワイト企業として認識されている企業が、これに含まれているケースも少なくないようです。

気になる企業があれば、社員に直接尋ねてみるのもひとつの手段かもしれません。

知らない人を呼び止めて、いきなり話しかけるのは少し勇気がいるかもしれませんが、今後の転職活動で失敗しないためにも、勇気ある行動が必要です。

社員に話しかける時は、「お忙しい時にすみません。」「突然すみません。」とひと言お断りしてから質問しましょう。

「突然にこのような質問ですみませんが、こちらの企業に就職したいと考えていて、職場の雰囲気や仕事のやりがいなどについて、少しお話をお伺いしたいのですが。」と話しかけてみましょう。

社員に質問するのは、出社時よりも退勤時のほうが、時間にもゆとりがあるので話しやすいと思います。

朝はバタバタしているので、ゆっくりと話してもいられません。
仕事が終わった後のほうが、社員によってはゆっくりと話を聞いてもらえる場合もあります。

仕事をしていて大変だと想っていることや職場の人間関係などについて、何気なく尋ねるように話しかけてみると良いですね。
あまり細かく詮索するように質問すると、相手が引いてしまう場合もあります。

社員に質問して、上司との人間関係や企業の基本方針、社長の考え方などについて、いろんな答えが返ってくれば社内の様子について把握できることでしょう。

とくに中小規模の企業では、大企業に比べて社員が少なく、企業の方針や社長の理念などについて、社員には直接的に伝わりやすいものです。

社長と社員との信頼関係が築かれていない場合は、隠れブラック企業である可能性が高いと判断して良いでしょう。

隠れブラック企業は、世間一般ではブラック企業だと認識されていないので、企業の実態については入念にチェックする必要があります。

社員に話を聞いて、社内での人間関係があまり良くない、重視とのコミュニケーションが難しいといった答えが返ってきたら、要注意です。

従業員が少ないのに、残業や休日出勤が多いなど、働き方に無理があるようでは、結局は社員への負担が重くなり、社内での人間関係にひびが入ることもあります。

しかし、ひとりの社員だけに話を聞いても、主観的に答える社員もいるので、できれば数人に話を伺い、今後の参考にすると良いでしょう。

ただし、調査員ではないので、社員をあまり長く引き留めて根掘り葉掘り聞くのは避けたほうが良さそうです。
あくまでも、「この企業に就職したいと思っていて、興味があるので」といったニュアンスで、さりげなく話を伺うのがポイントです。

ハローワークや企業の周辺にいる人、退社した人に話を聞いてみること

隠れブラック企業かどうか、実態を把握するために会社の前で社員を待ち伏せして話を聞く方法もありますが、この他にも良い方法はいろいろあります。

ハローワークなどの公共機関で、どのような企業なのか詳しく話を聞く方法や、その企業の周辺に住んでいる人、以前その企業で働いていて今は退職した人などに話を聞くこともできると思います。

ブラック企業と同様に、隠れブラック企業では、入社したものの長続きせずに短期間で退職する人もいます。

親戚や友人、知人などあらゆる人脈をうまく活かして、以前その企業に勤務していた人に詳しく話を聞くと良いですね。

とはいっても、これから再就職することや転職活動などについて、知り合いや友人に話をするのは、あまり気が進まないこともあります。

しかし、身近な人を通して、元社員に直接話を聞くことができれば、それは貴重な情報であり、その企業の実態を正確に知ることができます。

「以前、その会社で働いていた知り合いがいるけど、上司や社長との人間関係が悪くて。」といった話を聞くこともあります。

転職を成功させるには、転職に失敗するリスクを減らすための努力が必要であり、そのためには企業について正確な情報を入手することも必要です。

身近に話を聞ける人がいない場合は、ハローワークなどの公共機関に直接出向いて、窓口にいる職員に直接話を聞くのも良い方法です。

とくに、求人票が出ていて応募したらすぐに採用されたものの、入社後にすぐに退職して、いまだに求人が出ている場合や、このような事態が頻繁に繰り返される場合は要注意です。

求人票を見ている人は気づかなくても、ハローワークの職員は、常に求人票を取り扱っているので、これはおかしいと気づくこともあります。

ハローワークでは、求人票を出すのに社名や従業員数、給料や休日、勤務時間などの情報を入手しているので、企業の実態について十分に把握できることと思います。

ハローワークで求人票を見て応募して、隠れブラック企業に入社して、すぐに退職して、その後にハローワークの職員に相談すると、「そうでしたか。」と言われることもあります。

頻繁にこのようなことが繰り返されると、ハローワークの市職員はすぐに気づきます。
つまり、ブラック企業や隠れブラック企業を見抜くには、ハローワークの職員に話を聞いたほうが早いといっても良いでしょう。

ハローワークの職員は、このような企業があればすぐに目に留まるので、求人票を見た人がぜひ面接を受けたいと希望しても、隠れブラック企業である可能性が高いことを知らせてくれる場合もあります。

職員からは何も言わなくても、面接を受ける前に企業の実態について、こちらから積極的に話を聞くようにすれば、知らせてくれることもあるようです。

社員を随時募集している場合は隠れブラック企業

ハローワークにいくと、求人票が張り出されていますが、1回行っただけではわからないと念いますが、2度3度と頻繁に通うようになると、ずいぶん日が経っているのに、同じ求人票が長い間出されていることがあります。

とくに、新規にお店をオープンするわけではもなく、事業拡大というわけではもないのに、随時社員を募集している企業や事業所があれば要チェックです。

長い間、求人票がずっと出ていて、その間に応募して面接を受けて入社して、すぐに退職した人が何人かいる可能性があります。

隠れブラック企業は、このような企業のことを指しているので、良質な求人かどうか、ハローワークの窓口の職員に尋ねて確認しましょう。

随時社員を募集している場合は、どのような理由からなのか、職員に尋ねておくと良いでしょう。

長期間に渡り、社員を募集しているにも関わらず、いまだに求人票が出ているのは、なにかわけがあるに違いないと、直感を働かせておくことは必要ですね。

ブラック企業については、とくに社長や役員など経営に関する権限を握っている人の基本方針や人間性が大きく反映されます。

全国的にもよく知られているブラック企業も数多く存在していますが、その一方で隠れブラック企業については、「隠れ」という言葉のニュアンスからも想像がつくように、見た目にはブラック企業のイメージが感じられません。

それゆえに、隠れブラック企業を見抜くのは難しいものです。

隠れブラック企業については、ハローワークなどの公共機関で求人票や紹介状にも、とくに書かれてはいません。

考えてみれば、求人票や紹介状に、最初から隠れブラック企業だと掲載されていれば、その企業に応募する人はまずいないし、そのような求人であれば、ハローワークでは最初から取り扱いをしないと思います。

ハローワークでの求人票には、給料や休日など好条件となっているケースが多いので、それだけの情報では隠れブラック企業であるかどうか、判断することができません。

実際に、その企業で面接を受けて入社した人や、そのような人が知り合いにいた場合に、口コミで情報を把握することができます。

転職した後に、隠れブラック企業であることがわかり、すぐに退職してまた転職を繰り返すよりは、自分で正確な情報を事前に入手するために、しっかりとリサーチしておきたいものです。

常に社員募集をしていて入社後に退職者が多い場合は、ハローワークの職員が気づくとは思いますが、それだけではなく、口コミやネットでの情報なども自分から積極的に入手することで、転職失敗のリスクを未然に防げることでしょう。

中には、1日も早く転職したいという気持から焦ってしまい、入社できるのなら今すぐにでもと思い、隠れブラック企業に転職するケースもあります。

最初から隠れブラック企業だとほわかっていれば、わざわざその企業に応募して面接を受けることはしませんが、それがわかっていないから、入社してから隠れブラック企業に気づいてすぐに退職するケースが目立つようです。

転職活動では、給料やボーナス、休日など好条件の求人を探してすぐに応募する人も多いのですが、この部分に盲点がありますので、慎重に判断しなくてはなりません。

それよりも、仕事の内容や適性について慎重に判断して企業の健全性や職場の雰囲気、社員の労働実態などについて、求人票などの情報だけではなく、身近な人に直接尋ねてしっかりと話を聞くことで、確実な情報を得ること、そして自分の目でしっかりと見極めることが肝心です。