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転職の運命を分けるエージェント利用と自身との向き合い方

転職活動へと乗り出せば100%転職に成功できる、というのは。残念ながら夢物語です。1つの求人に何十人も応募するケースも珍しくないわけですから、当然のように競争が生まれ、どうしても転職できない人が出てきてしまうものです。

とはいうものの、できるだけ成功率をは上げたいですよね? 誰でもある程度まで確実に、転職の成功率を上げられる方法があります。ぜひ参考にしてください。


1.転職エージェントを利用すべき人や活用のポイント

転職の失敗を極力減らすことは可能です。受験でも何でもそうですが、準備や意識次第で成功率を上げることは不可能ではありません。

 

転職エージェントの利用率と実態について

 

転職を成功させるためのポイントの一つは、転職エージェントの利用です。ある調査では、転職エージェントの利用率は転職を経験した人の2割程度。まだ普及していないのが現状です。

今後も徐々にこの割合は上がっていくと見られていますが、まだまだエージェントの存在を知らない人や、「人材紹介会社を利用して本当に転職できるのか」と懐疑的になっている人もいることが、この数字に表れているのかもしれません。

 

転職エージェントを利用していない人は、知り合いや家族などからの紹介、転職及び求人サイト、企業のホームページや広告などからダイレクトに応募、あるいはハローワークを利用して転職していると見られます。もちろん、それぞれの媒体を併用している人もいるでしょう。

 

現在は転職している人の2割ほどしか利用していないわけですから、「転職に成功している人はエージェントを利用している」と言い切ることはできませんが、重要度が増してきていることは間違いないでしょう。

確かに、エージェントを利用すれば100%転職成功者になれるわけではありません。しかし、転職後のキャリアにもフォーカスすれば、エージェントのキャリアコンサルタントと密な相談を重ねられます。その上で転職先を決定し職場を移した人の方が、長い目で見たときにも成功している人が多いのではないでしょうか。

 

転職エージェントを利用すれば、転職についてあらゆる知識を備えたプロフェッショナルと共に転職活動を進めていくことができます。通常は、自分1人で転職先を選択・決定し、応募し、そして対策なども練った上で応募先企業へと自分のことをアピールしていくしかありません。誰かのサポートやアドバイスを受けることは難しいのです。

 

人材紹介会社を頼っても転職に失敗する人はいますが、要は確率の問題。転職エージェントを利用してコンサルタントと二人三脚で進めていった方が、明らかに転職の成功率は高まります。それがいま認知されつつある、エージェント利用率にも表れているのです。

 

 

キャリアの方向性は自身で決めるべきか

 

仕事を始めた時よりも、しばらく社会人として働いた後の方が、徐々にキャリアとの形が見えてくるのではないでしょうか。若い時は大きな夢を抱いていた人も、「自分の能力だとこのくらいのキャリアになりそうだ」というのが見えてくます。

もちろん、途中で一念発起し、「こんなキャリアを過ごしたい!」と強い意志を持ちながら転職を試みるのもいいでしょう。

 

こうしたキャリアの方向性は、果たして自分自身で決めるべきか、それとも流れに身を委ねるべきか、はたまた企業へと依存するべきか。この選択によって、キャリアプランも変われば、キャリアそのものも大きく変化していくでしょう。

 

最初に入社した企業に、もしキャリア開発に関するサポート、トレーニングなどが用意されている場合には、活用すべきですし、それをなおざりにするのは勿体ないことです。

しかし、そのような待遇が受けられる企業は、さほど多くはないでしょう。また、そのようなサポート体制が構築されている企業であっても、働くうちに、「別の企業で働いてみたい」、「他の仕事に興味が湧いてきた」と思えば、その気持ちに素直に従うべきではないでしょうか。自分自身で決めていいのです。

 

もちろん、自らの能力に見合わない転職はお勧めしません。ですが、勤めていた企業である程度の実績を残し、いわゆる市場価値が高まってきたのであれば、思い切って自分自身で新たな道を切り開くことも積極的に考えるべきでしょう。

それだけの気持ちと能力があるのに、キャリアそのものを流れや企業に任せっぱなしにするほど無駄なことはありません。

 

キャリアの方向性が自ら見出せない、でも他のことに興味が出てきた、そんな人は、転職エージェントへの登録をお勧めします。キャリアコンサルタントにアドバイスをもらいながら、自身のキャリアというものを改めて考えてみてください。

 

最終的に自分自身で決めるにしても、このような第三者からの意見は非常に重要です。会社の先輩や上司に相談しても、「転職した方がいい」という答えは、まず返ってはきません。もっとフラットな立場にいるキャリアコンサルタントに相談をすること、それによってキャリアの方向性を決める手がかりが掴めると思います。

 

 

ブラック企業に勤めている人の転職について

 

転職を考える人の中には、そうなった原因や責任を他者や会社に対してなすりつける人がいます。「成績や実績が残せないのは上司のせいだ」「この会社にいるから成長できない」「この環境が自分のキャリアを潰している」など他のモノやコトのせいにしている人は少なくありません。

そうした思いは転職の成功には邪魔なだけ。残念なことに、そのような思考の持ち主の多くは、能力も実績も持ち合わせていません。きっと、転職をしても同じ気持ちを抱えることになるでしょう。再び人のせいにして、また転職を繰り返し、そうして誰からも褒められないキャリアを終えていくのです。

 

これが、ブラック企業へと入社してしまった場合は別です。パワハラ上司というのは確かにいますし、社員のことなど考えずに仕事させたり、あるいは従業員が潰れても構わないとすら思っている会社も存在しています。

そのようなブラック企業で働いている人は、一刻も早く転職を考えてください。その状況を脱することで、改めて自分のキャリアをリスタートすることができるはずです。

 

ただし退職を早まってはいけません。本当にブラック企業かどうかは冷静に判断するべき。意地悪だと思っていた上司も、実は自分のことを立派な社会人にしようと叱ってくれているのかもしれませんし、残業などが多い企業でも、それは自分の仕事の処理能力が遅いことが原因かもしれません。

人は自分に困難や難題が迫ってくると視野が狭くなり、どうしても他者のせいにする癖があります。まずは自分に原因がないか、冷静に考えてみるべきでしょう。

 

もし冷静に見極めることができないようであれば、やはり転職エージェントのキャリアコンサルタントに話を持ちかけてみることをお勧めします。勤めている会社の状況を話し、自分の気持ちも伝えることで、コンサルタントからあらゆるアドバイスを聞くことができるからです。

その上でブラック企業であると判断されれば、その時は転職を具体的に考えてもいいのではないでしょうか。

 

逃げることは、必ずしも得策とはなりません。精神的に辛いのであれば逃げることももちろん必要です。しかし、それで必ずしも立派なキャリアが送れるとは限らないので、その先のことも視野に入れつつ、コンサルタントへも随時相談しながら最終的な決断を下すようにしてください。

 

 

 

2.転職に必要な「自分自身と向き合う」こと

 

まず大前提として、「やりたいこと」は持っておかなければいけません。やりたいこともないのに転職をしたいと考えるということは、「現状から逃げ出したい」と思っている可能性が高く、あるいは「転職すれば明るい未来が待っているはず」などと漠然と考えているのではないでしょうか。

 

「やりたいこと」にこだわるべきか否か

 

このような状態で転職できるわけがありませんし、そもそもやりたいこともわからない中で、どのように転職活動を進めていくのでしょう。これでは企業の選択もできず、もし転職エージェントに相談するとなれば、相談されたキャリアコンサルタントも頭を抱えてしまいます。

 

重要なことは、やりたいことがあった上で、それにどれだけこだわるのかという点です。

あまりにもこだわり過ぎると、今後は逆に視野を狭めることに繋がり、転職先を限定してしまうという弊害が起こります。選択肢が減ればそれだけ転職のハードルも上がることになりますから、やりたいことに限らず何かに固執することはあまりお勧めしません。

 

もし「やりたいこと」が明確になっているのであれば、それに到達するまでに必要なプロセスやステップを明らかにしてください。この作業によって、次にどのような行動に出るべきかが見えてきます。

もしかしたら、「転職を急ぐのではなく、今与えられた環境で精一杯結果を残すことを優先すべきではないか」という答えに辿り着く人も出てくるかもしれません。転職の方向へ進むにしても、転職先に求めるものが具体化し応募先を選びやすくなるのではないでしょうか。

やりたいことと、そこに到達するまでのステップがはっきりとすれば、それを履歴書や面接などでのアピール材料としても活用することができるようになります。

 

ビジョンが明確な人物は企業にとって魅力的に映りますから、このような自分自身との向き合い方は、転職にもキャリアにも必ず役に立ってくれるでしょう。

 

 

自己の意思決定能力を高めるための方法

 

転職には、意思決定能力が大きく関わってきます。厳密に言うのであれば、転職の成功には意思決定能力が必要不可欠です。転職は自身の人生を左右することになる重要な行動の一つ。それを他者の判断や決定に委ねることなどできるはずもありません。

 

必要に応じて転職エージェントに登録しキャリアコンサルタントにアドバイス等を受けることはあるかもしれませんが、最終的に判断するのは転職を希望している本人しかいませんよね。

 

自己の意思決定能力に乏しい人物は、まだ転職するべきではないでしょう。そうした能力が備わっていないうちに転職を決断すれば、次の職場の選択も正しい判断の元に行われない可能性が高い。そもそも、転職するか否かの判断すらも正しく行われないかもしれません。

そのような人は、まずは意思決定能力を高める必要がありそうです。

 

人は必ず、何かを決定しながら日々を過ごしています。何か買い物をする時には、何を買うかを決定しているからこそ行為ができているわけです。その際に「意思決定」を強く意識することで、この能力を育むことができるでしょう。

「他に良い選択はないか」「なぜ自分はこれを選択しているのか」「選択対象の情報をどれだけ有しているのだろうか」と自分自身に問いかけ、それに答えることで、徐々に意思決定のスキルは上がります。

 

あるいは、仕事をする上でも、「もっと効率の良い方法はないか」、「この作業は必要なのだろうか」などと考えれば、新たな発見が生まれるかもしれません。もし新たな発想が浮かび、それを他の従業員にも提案すべきだと感じたら、自らプランや解決策を作るなど積極的に提案してみましょう。

 

こうした日々の行動や作業によって、自己の意思決定能力を高めることが可能です。転職する際にも、「もっと良い選択肢はないだろうか」、「自分のキャリアを成功させるために必要なものは何だろうか」、「この企業の情報は他にないだろうか」などと意識が働くようになるはず。それが転職の成功へと直結することは言うまでもないのです。

 

 

転職の失敗は本人以外にも原因があるのか

 

転職に、もし仮に失敗してしまった時、人は誰のせいにするのでしょうか。ある人は、「こんな会社だと思わなかった。求人やホームページに書かれていることは嘘ばっかりじゃないか」などと、転職先企業のせいにするかもしれません。ある人は、「求人には良いことしか書いてない!もっと内情や本質を書くべきだ!」などと、求人サイトや転職サイトの運営元を批判するかもしれません。ある人は、「あなたが紹介してくれたから安心して転職したのに」などと、転職先を紹介してくれた転職エージェントやキャリアコンサルタントのせいにするかもしれません。

 

せっかく決意し思い切って行動に出たのに、それが失敗に終わったとなれば、誰かのせいにしたくなるのも無理はありません。それでもやはり、一番の原因は本人にあり、その人のキャリアや経歴、考え方や転職活動などのどこかに失敗してしまった理由が隠されているはずなのです。

 

これは、転職活動をしたけれども結局転職できなかった、というケースにも当てはまるでしょう。この場合も転職エージェントやキャリアコンサルタントのせいにする人がしばしばいるようですが、それは間違った行為といえるはずです。

同じように、転職先が決まらなかった原因、その根本は本人にあると言わざるを得ません。

 

もちろん、細かい部分を見ていけば本人以外にも原因があるケースがあるでしょう。経験が少ない、あるいはいい加減な仕事をするキャリアコンサルタントが適当に企業を紹介し、それが原因でキャリアに傷をつけてしまうケース。でも、そんなキャリアコンサルタントにサポートしてもらうと決めたのは、転職希望の本人です。

コンサルタントは、すでに選べる時代になっています。優秀なコンサルタントと出会える権利や環境は誰にでも与えられているわけですから、突き詰めれば、やはり原因は本人にあるという考え方もできます。

 

だからこそ、転職に失敗しないようにするためには、自分自身とできるだけ向き合うことが求められるのです。その上で、転職をできる限りスムーズに行うために力を借りるのが、転職エージェントでありキャリアコンサルタントなのだと理解しておきましょう。

人のせいにするのをやめなければ、転職の成功も遠のきます。

 

 

資格や英語の勉強が転職において意味を持つケース

 

転職に成功することに強い意識を持つ人は、しばしば資格にこだわる傾向があります。「資格さえ取得すれば、それを武器に転職できるだろう」などと考えるのです。英語の勉強を転職のために行う人も同様です。

 

資格や英語の勉強が無駄だとは言いません。しかし、それだけで転職できるほど、社会は甘くもありません。少なくとも人材の募集をかけている企業は、資格よりもどのような仕事ができるか、英語力よりもどのような成果を残せるか、ここに主眼を置いて採用するか否かを決定しています。

 

もちろん、やりたいことがあり、それをやるための場合は別です。特定の資格や一定以上の英語力が必須なら、転職のために資格を取得したり英語の学習をすることも無駄にはなりません。むしろ、採用対象になるために身に付けておく必要があります。

 

決して資格取得や英語の勉強が必ずしも転職における市場価値をアップさせるわけではない点です。これらに固執してしまうと、履歴書や職務経歴書の中で資格及び英語力をアピールすることに必死になってしまいます。すると面接でも躍起になって、それを主張したくなるかもしれません

本当に企業が求める人材像など完全に無視した転職活動となってしまうと、転職の失敗へと繋がるリスクが高まります。

 

資格取得や英語が、必ずしも転職を成功させる必須ポイントであるとは思わないこと。決してすべての転職希望者に当てはまることではなく、今後のキャリアプランに必須であれば、資格取得や英語学習は意義をもつのです。

 

3.おわりに

 

転職の成功率を上げるためには転職の失敗率を下げる必要があります。そのためにも、ちょっとしたことであっても転職を失敗してしまう原因や要因を一つずつ取り除くことが重要です。転職をするのは自分自身。上手に転職エージェントを活用しながら、ベストな選択を重ねていきましょう。

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