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転職が成功する企業情報の獲得方法とは?

転職の成功と失敗を分ける要素はいくつもあります。たった1つの要素によって成否が分けられる訳ではありません。ただ、企業研究をしない人は、失敗する可能性が高まります。

企業研究は転職の準備に欠かせないものであり、これによって応募書類や面接対策の内容も変わってきます。企業側も、企業のことを知らない人を雇いたいなどと思うことはありませんから、これがどれだけ重要な要素となるのかはわかるはずです。

 

知っておきたい情報にもいくつかありますが、その中でもできるだけ押さえておきたい情報や、その獲得方法をここではお伝えしていきます。

紹介する内容が企業研究の全てではないものの、転職の成功には不可欠なことばかりなので、しっかりと押さえておきましょう。

1.最初に獲得・整理しておきたい企業の情報

 

インターネットで全ての情報が得られる訳ではありませんが、かなり多くの有益な情報が獲得できることは確かです。それは転職活動にも大いに活用することができるでしょう。

具体的にネット上で得られる情報には何があるのか、それに加えて、その情報を獲得し転職に成功した例を紹介しながら、その重要性をお伝えします。

 

 

企業研究に活用できるIR情報

 

インターネットで獲得できる企業情報の中で必ずチェックしておきたいものに「IR情報」があります。インベスター・リレーションズ、略してIR情報ですが、これは企業が投資家に向けて公表している情報のことを指しています。

転職希望者にとっても、このIR情報は欠かせないものとなるでしょう。応募先企業の情報がここに詰まっているだけでなく、しかもわかりやすく整理されているため、転職活動に非常に役立ちます。

 

本来は投資家がその企業を投資の対象とするかどうかを考えるための情報です。内容は財務状況にはじまり、属する業界の状態や動向、企業ごとの戦略や将来的なプランなど、企業の過去と未来を確実に把握するためのデータ・情報で溢れています。

 

例えば応募書類を作成したり面接対策のために活用することももちろんできますが、そもそも応募先をどこに決定しようか悩んでいる人にとっても有意義なものとなるでしょう。気になる企業のIR情報を調査・把握しておくことで、「この企業は将来有望だ」と感じることができ、「この会社はこれ以上成長が見込めないかもしれない」などといった判断材料とすることもできるはずです。

 

応募先企業だけではなく、同業他社のIR情報も獲得し比較することで、よりその企業の特徴が浮き彫りになります。その過程でさらに気になる企業が出てくれば応募先としての選択肢も増え、より自分の希望に沿った企業を見つけることに繋がるかもしれません。

IR情報は企業のサイトから獲得することができるため、もちろん無料で集めることができます。転職成功者は最低でもこの点については調べた上で整理しているので、もし失敗を防ぎたいのであれば、企業のIR情報を確実に転職活動へと生かしていくようにしましょう。

 

ネット上の企業情報だけでも大いに価値あり

 

気になっている、あるいは応募を具体的に検討している企業のサイトを見たりIR情報を獲得したり、ネット上にある企業のそうした情報は転職活動に大いに役立ちます。これだけでも相当な価値を持っていると評価できるでしょう。昨今は、それだけネット上に情報が溢れており、これを利用せずに転職活動を行うことはあり得ないのです。

 

転職活動で失敗してしまう人は、まずこの点を理解していません。自分のこれまでの経歴で勝負できると考えている節があり、それが企業の求める人材をマッチしているかどうかを無視している傾向があります。それでは採用を勝ち取ることは難しいでしょう。

 

応募書類や面接でその効果を発揮できると上で触れましたが、効果は絶大です。

実際に人事担当者に対して、企業についての詳しい情報とともに話をできたなら、相手はどう感じるでしょうか。「本当にこの企業に入りたいんだな」と思ってくれるはずです。「ちゃんと調べてきているな」とも思ってくれるはずで、これがマイナスに作用することなど、まずありません。

 

もちろん、インターネットで得た情報のみで勝負しようと考えるのもNG。その情報だけで採用までたどり着けるほど転職は甘くありません。自分のこれまでの経験や経歴、そこで得た知識や価値観を織り交ぜながらアピールすることが何よりも重要となってきます。

非常に価値の高いネット上にある企業情報ですが、それをどう生かすかも考えながら対策を練っていきましょう。こうしたことができるからこそ、ネット上で獲得可能な企業情報の価値が最大化すると思っておかなければいけません。

 

 

公開された情報による企業研究で転職に成功した例

 

勤めていた企業のやり方や方針にどうにもついていけないと感じ始めたYさんは、いよいよ転職しようと動き出しました。

Yさんは転職に特化した人材紹介会社を利用して、キャリアコンサルタントに相談したところ、これまでとは異なった業種・職種の求人を勧められました。少し不安に感じたものの、その企業の提示する条件はとても魅力的であり、企業の望む人材像はYさんの職歴や能力などを考慮しても十分にクリアしていたため、応募を検討しました。

 

Yさんは応募前にできるだけ企業のことを知ろうと、企業研究を開始しました。インターネットをフル活用し、特に企業のサイトやIR情報に関しては、しっかりと理解するほどに何度も何度もチェックして頭に叩き込みました。

そこから得られた情報を見ても、非常に将来性があり今後に期待できる企業であることを確認。Yさんは応募を決意し履歴書や職務経歴書を作成、そして面接に臨みました。

 

企業研究で得た情報を絡めながら面接で対応していたところ、先方が非常に気に入り、Yさんはその場で内定をもらいました。

その理由はもちろん、企業のことを事前に入念に調べていたから。人事担当者はYさんの努力と姿勢に魅力を感じ、その場で採用を決定したのです。

 

応募先企業の心を掴むには、どれだけ理解が進んでいるか、これしかないと言っても過言ではないでしょう。自分のことを知らない人を信用などできるはずがありません。少なくとも、「知ろうとしているかどうか」は重視するはず。その心理は企業体であっても同じ。採用を決める側の企業は、自社のことをどれだけ熱心に調べているか、その姿勢は本物か、ここで採否を判断しているのです。

能力や立派な経歴があっても転職になかなか成功できない人は、企業研究が足りていない可能性が高い。そう認識し、IR情報をはじめとする企業情報をできるだけ多く獲得することに時間や労力を費やすようにしましょう。

 

 

 

2.企業のサービスや事業を自ら体験することの重要性

 

ここまで、インターネットで企業の情報を集めることの重要性をお伝えしてきました。今のご時世、インターネットを一切使わずに転職することなどできないと思っておくべきですが、しかし、ネット上の情報だけ集めればそれで万事OKかといえば、もちろんそんなことはありません。

ネット上では集められない情報も多々存在しており、それらも集めながら企業研究をしなければ、転職の成功はますます遠のいてしまいます。

 

 

ネットで情報を獲得した後は実際に体験してみよう

 

「百聞は一見に如かず」という言葉があります。インターネットで得られる情報というのは、あくまでも「百聞」に過ぎません。「一見」を獲得するには実際に足を運んだり、企業の提供するサービスやビジネスを体験してみる他ありません。

できれば応募企業のサービスを体験するなどし、自らの価値観と照らし合わせておく作業も応募前に必ず行っておくと、面接で話すことが大きく変わってきます。

 

例えばこうしたオンライン上でビジネスを展開している企業への転職を望むのであれば、それを利用しておくと、どうなるでしょうか。

面接で、「うちのネットショップを利用したことはありますか」と尋ねられた時、「いいえ、ありません」と答える応募者を採用したいと考えるかどうかです。たとえ、「企業理念に共感しています」とか「素晴らしいビジネスモデルだと感じました」と言っても、実際に利用したことがない人の言葉には説得力がありませんよね。

 

実店舗を展開している企業であったり、一般の人が利用できるようなサービスを提供している企業に応募するときも同様です。どのようなサービスを行っているのか、それを知らなければ他社との比較もできず、応募の正当性も見えてはきません。

何よりも、応募企業へのアピールをする際に、弱さを露呈してしまうことになるでしょう。その企業のビジネスやサービスに触れていないまま応募しているわけですから当然です。

 

また、ネット上では評判が良かったけれども、自分で利用してみたらそれほどではなかった、と感じることもあるでしょう。それはそれで応募先企業を変えるきっかけとなり、他の企業へ応募する動機にもなります。

転職の失敗を防ぐための企業情報の収集というのは、何も採用されるためだけではなく、自らの価値観等にマッチした企業を正しく選択するためでもあるのです。

 

こうしたことを考慮すれば、実際に自ら体験することがどれだけ重要なのかが理解できます。ネットの情報も重要ですが、それだけに頼ることなく体験できることは体験する、これを心がけながら、より深い情報を収集するよう意識しなければいけません。

 

 

独自の観点からアピールするために必要な体験を

 

もし、応募してきた人たちが、皆同じようなことしかアピールしなかったとしたらどうでしょうか。担当者は誰を採用すればいいのか決めにくいと思いませんか。もし他の応募者とは異なる視点でアピールできたら、その人は誰よりも目立ちますし、興味が湧くはずです。その興味が採用へと繋がることは十分に考えられるでしょう。他の応募者と比べてスキルが劣っていたとしても、その熱意と独自性は十分に企業の人事担当者を惹きつけるものとなるからです。

 

企業の提供するサービスや商品等を実際に体験してみることには、まさにこんな効果があります。インターネット上のみで獲得した情報も、独自の観点から考察することで応募書類や面接時の受け答えにおいてオリジナリティを出すことは可能でしょう。しかし、それに厚みを増すためには、やはり実際に体験することが欠かせないのです。

 

例えばですが、コンビニやファストフードというのは、メニュー開発に力を入れていることは言うまでもありません。それはネット上でも獲得できる情報です。

しかし、実際に足を運んでみると、お店の中の内装や店員のユニフォーム、接客サービス、そしてお店の立っている立地などにもこだわりがあることをうかがい知ることができるはず。

そしてこれらは、実際に店舗に行かなければ疑問に思ったり納得したりできないことでもあるのです。

 

こうして獲得した情報を履歴書及び職務経歴書、加えて面接でしっかりと伝え、それに自分の独自の観点から意見を述べたり感想を伝えたりすることができればどうでしょう。他者との差別化に成功し、人事担当者にとっての気になる存在となることができるのではないでしょうか。

 

ただネット上で見聞きしただけの情報と、実際に自分で体験して得た情報とでは、その内容はさることながら理解度がかなり変わります。自分の価値観との融合度合いも後者の方が大きくなるでしょうし、説得力も断然出てくるでしょう。

文字や写真だけで情報を集めることが企業研究であると思い込まないことが大切す。時間や労力、そして経済的にも限りがあるかもしれませんが、できる限り実体験を経た上で企業研究とし、転職活動成功のための準備としていくことをお勧めします。

 

 

直接体験した上での企業研究が身を結んだ転職体験談

 

Tさんは、小売業に興味をもち転職を希望していました。ある企業が店舗数を拡大する計画があることを知ったTさんは、その企業へと応募することにしました。

その企業はすでにいくつもの店舗を出してはいましたが、Tさんは企業研究のためにいくつかの店舗に足を運んでみたところ、それぞれの店舗には実は細かな違いがあることに気付きました。

 

ある店舗では取り扱っている商品が、ある店舗にはない。ある店舗では他の店舗では実施されていないキャンペーンを行っている。そんな風に、それぞれに独自性があることに気が付いたのです。

これまでも利用経験のあった企業でしたが、足を運んで気が付いたこれらのことを踏まえて、さらに企業研究を熱心に行うことにしたTさん。

すると、その企業は店舗ごとにまさに独自性を発揮するための戦略を練っており、それぞれの店舗の店長の裁量に任せている部分も多く、非常に自由な社風であることも初めて知ることができたのです。

 

そうした情報を整理し、自身の視線も重視しながら面接時にアピールしたTさんは、その情報収集力と考察力、さらには企業への愛着等を高く評価され、採用に至りました。

元々興味のあった企業ではありましたが、企業研究によりその興味がさらに深まり、それがいい結果につながったとTさんは感じています。

 

もしかしたらネットでも獲得できる情報かもしれませんが、具体的にどの店舗でどのような独自性を発揮しているのか、その細かいところまでは実際に足を運ばなければわからなかったでしょう。

それを面接でしっかりと伝えることができたからこそ採用されたことは間違いありません。実際に体験することの重要性や大切さを認識させてくれる体験談ではないでしょうか。

 

家から一歩も出ずにあらゆる情報を獲得できる便利な世の中です。ですが、転職で成功するためには、やはり自ら動き出す必要がありそうです。ネット上の情報が正しいかどうかを見極めるという意味も含めて、体験できることは体験し、それをTさんのように転職活動に活用していきましょう。

 

3.おわりに

企業がしていることを知れば知るほど、その企業が本当に求めていることが見えてきます。ネット上でわかる情報と、実際の体験から得る情報はペアになった二つの車輪です。両方が揃って、初めてその価値を最大化できます。もし、転職を成功させたいであれば、まずは相手を知ることからはじめましょう。それが企業と両想いになるためのとっておきの極意です。ぜひ参考にしてください。

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